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短期的には正しくても中長期的には間違っている市場

奇虎360の株価は2014年第二四半期の業績発表を受けて暴落しました。

内容を確認してみたいと思います。

売上は317百万ドルと前四半期の265百万ドルより20%程度の増収です。予想より少し上振れしています。ただし純利益が39百万ドルと前四半期の49百万ドルから20%程度の減益となっています。

いわゆる増収減益でこれが株価下落の要因になったと思われます。

原因の分析が必要ですが、まず原価率が2%程度ほど上昇しています。販管費・開発費は208百万ドルと前四半期の175百万ドルより19%程度の増加です。

次に営業外項目の点で、若干、投資収益的なものが減少しています。あと税金費用も税前時点で減益なのに増加しているという点も挙げられます。

結果、減益と言っても大きな要因はなく、売上原価率が少々増加したことと、営業外項目が減少したこと、税前利益が減少しているのに税金費用が増加していることがその要因になっているに過ぎません。

ただ、この第二四半期の利益率は12.3%とIT企業にしては低い水準です。前四半期の18.5%でももっと改善の見込みがあるものと踏んでおりましたので、その点は誤算です。

この理由はおそらく販管費・開発費という費用が固定的要因であり、売上に対して高い水準にあるためと思われます。

つまりまだ売上水準が小さいのに一定水準の販管費・開発費を投入するためにそういう結果が生じたのであり、売上の増加に伴いこの要因は解消していき、利益率は改善していくものと思われます。

決算書にも利益率低下要因として、マーケティング・販売促進費用、人件費、設備等の減価償却といった費用の増加が挙げられていました。

これらの費用の具体的内容が分からないため判断は難しいですが、市場を確実に席巻してシェアを抑えるために必要なコストであり、いわば先行投資的な意味あいも含まれるものであると推測します。

売上が四半期ベースで20%水準で拡大していることは一般の企業にはあり得ないことであり、成長企業であることは裏づけられています。ちなみに、第3四半期の売上の予測は360百万ドル~365百万ドルです。

増収減益決算ではありましたが、価格競争に巻き込まれた業界のように、増収を図るために過当競争を余儀なくされているものではなく、IT企業特有の優れた収益構造は崩れていないと判断します。

ただ利益率が上昇するタイミングが予測できないこともあり、短期的には株価は売られているようです。

その意味では株式市場は短期的には正しいかもしれませんが、中長期的には間違っていると言えるのかもしれません。


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中国 IT業界の場合2

現在では小さな国は最初から世界に目を向けないと生き残れないという現実があります。

昔は自国でまず地盤を作り、それから世界に打ってでるというのがビジネスの常道だったのですが、それが現在ではやりにくくなっている傾向があります。

よって、私は自動車メーカーなどは、日米欧韓の有力メーカー以外が、その他の国で育つのは難しいと考えています。よほど国が保護主義で国産ブランドを育てない限り、難しいという判断です。

IT業界では開発されたサービスやコンテンツがネットで簡単に国境を越えますから、その傾向が違った意味で強くなります。

開発という頭脳によるところや、サービスの充実という点で最初は小さな企業でも可能ですが、やはり大資本には敵わず飲み込まれる傾向にあります。大手IT企業に買収されることが多いことがその事実を物語っているでしょう。

ところが、中国の場合これらの事情が大きく異なります。それは2点あり、国策で国内産業が守られていることと、巨大な国内市場が地盤となるところです。

まず中国市場で地盤を確立すれば収益は自ずからついてきますから、世界進出はその資金を元にして行えばある意味可能となります。

グーグルが技術開発で先端を走っているのも、広告収入で得た巨額の利益をつぎ込めるからです。

中国の大手IT企業も巨大な国内市場を基盤にして巨額の利益を獲得していますから、かなりの研究開発費を捻出できる状態にあります。

テンセント、アリババ、百度はまずこの点でかなり優位に立ちます。これらの企業の目が海外に向いても不思議はないでしょう。

これらの規模でない限り、まずは国内市場に戦力を集中させたほうが好ましいというのが私の考えです。

奇虎360はこの点で私の考えに合致しており、金山軟件などはちょっと合っていないことになります。金山軟件が良いか悪いか分かりませんがと、折角の中国という優位性を利用しないのは戦略上、優れているとは思えません。

もっとも中国のセキュリティ分野では奇虎360が既に市場を抑え込んでいて入り込む余地があまりないとも推測されます。いずれにしろ日本人である私にはこのあたりのことは分かりません。

いずれにしろ中国のIT市場は収益性が非常に高い反面、大手の寡占が著しいマーケットでもあります。独自路線を貫くことが可能なのは奇虎360をはじめ限られてくるでしょう。

投資の観点では、テンセントや百度の時価総額は既にかなり大きくなっており、成長余地がかなり残されている可能性のあるのが、奇虎360ではないかと思います。


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中国 IT業界の場合1

インターネットのビジネスモデルは基本的に無料モデルです。

検索やSNS等のサービスを無償で提供して、広告やゲーム等のコンテンツ販売で儲けるというものです。

今はそうなっていますが、私の記憶では最初グーグルが無料検索で広告モデルを確立したのではないかと思います。最初に始めたのはヤフーかもしれませんが、今やこの世界の雄はグーグルです。

そしてEC(電子商取引)、ゲーム等のコンテンツ販売とIT業界のマネタイズ領域は広がっていきます。

ビジネスモデルの構造は、何らかの基軸となるサービスでユーザーを集め、ここからマネタイズを計るというものです。

基軸となるサービス、これがまず多くのユーザーに支持される必要があります。ユーザーさえ集めれば何とかなるというのはIT業界特有の安易な考えかもしれませんが、広告配信技術が発達しゲームというデジタルコンテンツの大市場が開けてきましたので、多くのユーザー(勿論アクセス数を伴う必要がありますが)獲得が、相当な優位性を占めるようになったと言えます。

中国も基本的に同じだと思われます。ただ大きく異なる点は、中国独特の障壁により、世界的なIT企業が入り込めない点です。

もっとも中国だけということではなく、世界的なIT企業がすべての国で通用しているわけではありません。例えば検索エンジンで韓国ではNAVER、ロシアではYandexがトップです。

世界的なIT企業といえどもその国に合わせたローカライズは必要だということですが、中国では国の体制という鉄の障壁がありますから、その比ではないということです。

この点でローカルの中国IT企業に圧倒的な利点があります。桁違いの人口、ネットユーザーを抱えるわけですから当然です。

同じ開発費をかけたサービスやゲームが億単位のユーザーに利用され広告が配信される、ゲームが購入されるということになりますから、その収益性は構造的に高くなるはずです。

中国のIT企業でも世界に目を向ける傾向も最近でてきましたが、まずこの中国市場を固めることが戦略的に重要と考えます。


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IT企業に見る儲かる構造とは2

IT業界もインフラ業態と同じ収益構造をもちます。

異なる点は、まず費用面でいうと、インフラ業態がハード的な設備投資であるのに対し、IT業界は基本的にソフト投資というところです。

インフラ業態では一定の利用者水準に応じて設備が必要になります。通信設備、発電所といった具合です。物理的に一つの設備には限界がありますから当然です。

IT業態ではソフト資産なので利用者規模ごとにソフト開発投資をする必要はありません。ユーザー数に応じてサーバーの処理能力の問題等は起こるでしょうが、それほど物理的な制約を受けません。

インフラ業態よりさらに費用は固定的だということです。

次に異なる点として収入面です。

インフラ業態は利用者、収入面においても何らかの物理的に要因に制約を受けていることが通常です。鉄道などはエリア的な制約があり最もわかりやすい例です。

電力、水道、ガス、通信にしても、エリア的制約から逃れたとしても、一単位の設備から得られるサービスに限度がある以上、その利用者つまり収入には一定の上限が発生します。

つまり費用と収入を合わせた収益構造としては一つの固定的コストごとに利用者の上限が存在するという世界になります。

これに対して、IT業態はこの物理的な制約から基本的に逃れています。基本的には日本で開発したソフトを全世界に持ち込むことが可能です。

言語の問題、そして国民性や嗜好などの考慮は必要ですが、基本的には一つのソフトが全世界の利用者をターゲットとすることが可能なのです。

つまり収益性を考えた場合、費用対収入が物理的制約から解放されており、理論的には一単位のソフト開発・運営費で、利用者・収入の上限が世界人口ということになりますから、そのサービスの浸透度如何によっては相当な高収益性が実現する世界なのです。

現実的にはIT業界でも競争は激しいですし、開発コストやメンテナンスコストもかなり増加傾向にありますから、誰でもできる業態では勿論ありません。

しかしそれだけにソフト開発に相当な資金を投じることができる企業が業界を寡占し、先駆者が先行者利益を獲得し、独走する傾向が強い業界でもあります。

トップやそれに準じる企業が相当な優位性をもつことができるので、そういった企業で成長余地が大きい企業の株は大変面白いと考えています。

確かウオーレン・バフェットの言葉にこんなフレーズがあったと思います。
「優秀な経営者が経営する凡庸(儲からない)な企業より、凡庸な経営者でも儲けられる(構造の)企業の株を買え」


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IT企業に見る儲かる構造とは1

一般的に言って、製造業などは製品を製造してマージンを乗せて販売します。

そのマージンで固定費用を賄い、そこで残ったものが利益になるという構造です。製造したものが売れ残れば在庫を処分等しなければなりません。原価割れで処分すれば、造った分だけ損となるわけです。

そうしたロスも含めて何とかマージンを積み上げた上で、固定費を払わなければならないわけですから大変です。

ところがインフラ業態というのは異なります。

通信、電気・ガス・水道、鉄道、高速道路など、最初に設備を構築し、その後利用者が一定数に達すれば儲かる仕組みなのです。

メンテナンス費用は必要ですがそれも含めて一定の固定費を見積もればいいのです。

この世界では利用者数が一定の水準に達すれば固定費がまかなえ、あとは利用者が増加すればするほど利益になることになります。

費用が固定的であり、収入も利用者数に応じて固定的です。通信や発電の能力に応じた水準ごとに固定費が必要だったりしますが、おおよその収益構造はそうなっています。

だから、これらのインフラ業は儲かるのです。

交通は田舎すぎて利用者数が一定水準にならなければ、常に赤字となりますが、そうでなければ基本的に儲かる仕組みです。

電力などは原発の問題が発生するまでは、安定した高収益業態でした。競争が激しくなっている通信でも高い利益水準を誇ります。一定の利用者数が確保できれば、毎月、収入が確実に入りますから当然です。これらのサービスは不況になっても使用せざるを得ないということも安定した収入の原因となります。

ソフトバンクの孫社長は、創業時からインフラ業態に絶対参入したいという考えを持っていたようです。

結果、携帯電話というインフラ市場に参入しました。今でこそソフトバンクの収益力は磐石ですが、ボーダーフォン買収当時は経営がかなり懸念されたものです。

携帯事業の経営を成功させたことは孫社長の手腕が当然大きいですが、インフラという基本的に儲かる事業に参入することを考えたこと自体が孫社長の優れたところと言えそうです。

さて以前中国の水事業に注目したように(今でもウオッチはしています)、インフラもいいのですが、IT業界はそれを上回る特性がありそうです。


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